2022-01-01から1年間の記事一覧

八王子鑓水

妹をこそ相見に来しか眉引きの横山へろの鹿なす思へる 巻14-3531 愛しい人に逢いたくてやって来たのに、それを、あたかも横山あたりの鹿であるかのように、うるさく思って追い払うとは。 八王子鑓水にある老人ホームの敷地内に建つ。

多摩川の歌碑

京王多摩川駅から南に数分の児童公園に立っていた。わかってしまえば簡単なのだが歌碑探しはなかなかたどり着くまでが大変。途中交番で訊ねてもお巡りさんは歌碑のこともご存じなく。それでも地図を見せてくれ親切にしてくれた。駅からまっすぐ行くだけだっ…

川崎市 金程万葉苑

秋晴れに誘われて新百合ヶ丘の万葉苑へでかける。駅から20分程の道のりをスマホのマップ機能を使いやっと着いた。スマホには坂道かは読み取れず、ずっと上り坂、きつかった。 家ろには葦火焚けども住み良けを筑紫に至りて恋しけもはも 巻20-4419 草枕旅の丸…

めぐろ区民キャンパスの万葉歌碑

円形の石に三首が詠まれています。これらは8世紀頃に東京西南部の地域の防人とその妻によって詠まれたものです。 わがかどの かたやまつばき まことなれ わがてふれなな つちにおちもかも くさまくら たびゆくせなが まるねせば いはなるわれは ひもとかずね…

湯河原の歌碑

足柄の土肥の河内に出づる湯河の世にもたよらに児ろが言はなくに

小田原の歌碑

東道の手児の呼坂越えかねて山に寝むも宿らはなしに

あさがほ  朝顔は桔梗のこと

朝顔は 朝露負ひて 咲くと言へど 夕影にこそ 咲勝りけれ 巻10 2104 詠人未詳 万葉集では朝顔といえば、桔梗のこと。秋の七草を詠んだ山上憶良の歌の中に入っている。秋の花は慎ましやかでどこか寂しげである。 この桔梗の紫の美しさ、万葉人もその美しさに魅…

藤袴

友人からフジバカマを頂いた。今までこの花を見たことがなく秋の七草や万葉集に詠まれていても実物がわからなかった。お陰でじっくりと見ることができ嬉しい。若い頃はこういった地味?な花には興味がなかったがこの歳になってみると言うに言われぬ魅力を感…

思い草

義母が亡くなり一年が経ちました。万葉集の研究者でもあった義母のたくさんの資料の中に「万葉集の花」があり付箋がついたページを開けるとこの南蛮きせるの花が咲いていました。この花は別名「おもひぐさ」と言います。 道の辺の尾花が下の思ひ草今さらさら…

大賀はす

昨日町田市の薬師池公園に大賀はすを見に行きました大賀はすは2000余年前の蓮の実3個を発掘しそのうちの一個だけ発芽に成功したものです。ピンク色の大輪は悠久の時を越えその優雅な美しさは本当にすばらしかったです。 ひさかたの雨も降らぬか蓮葉に溜まれ…

大賀はす

柿本人麻呂 島根の旅

東の野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月傾きぬ 2022年6月末に島根県の益田市にある万葉公園を訪れた。青空と日本海の青が美しい。 万葉集の4500首の中の一割が柿本人麻呂の歌とされる。石見地方の自然や妻への思いが絶唱として詠まれている。

山ゆり

道の辺の草深百合の花笑みに咲みしがからに妻といふべしや 巻7ー1257 あなたは道の辺の草深いところに咲いている百合がほころぶように、ちょっと微笑んでだけでもう妻と決まったようにいうのはやめてね。 隣りの長池公園に咲いた山ゆり。

多摩よこやまの道

赤駒を山野に放し捕りかにて多摩の横山徒歩ゆか遣らむ 赤駒を山野に放牧し捕まえることができずに夫に多摩の横山を歩かせてしまうのだろうか。 防人の妻が夫を想う歌。武蔵野を一望できる多摩の横山の尾根で故郷を振り返りながら家族との別れを惜しんだ防人…

多摩川にさらす手作りさらさらに何ぞ子の児のここだ愛しき

多摩に住む者としてまずはこの歌から始めたい。 多摩川にさらす手作りさらさらに何ぞこの児のここだ愛しき 巻14・3373 東歌の代表ともいえる武蔵国の歌。 2021年7月に多摩川近くにある狛江市の万葉歌碑を訪ねた。 多摩川の流域は麻の生産地であり、現…

写真が貼れるか実験! 出来ました! !

私の万葉集への旅

私の興味の対象である万葉集をどのようにまとめていけばよいのかずっと悩んでいた。 食事をしながら夫に相談すると、自分の立っている位置から掘って行くとよい、とのアドバイスをうける。 住んでいる多摩、好きな植物、ふる里の群馬、その三点から切り込ん…